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メインイベント

11月1(土)2(日)3(月・祝)の3日間、栄区上郷町にある横浜市民ふれあいの里「上郷・森の家」で、メインイベントが開催されました。
 自然豊かな上郷の森で、アートにふれ、ワークショップに参加し、散歩して、食べて、お風呂に入って、泊まることもできる…自然も人もつながり、ハートもアートもつながる、「さかえdeつながるアート」の本番です。
 少し寒くはありましたが、心配していたお天気もなんとか大丈夫。前日から、荷物の搬入や看板づくりなど、それぞれの持ち味を活かした準備に励み、宿泊施設の強味で何人かは泊まり込みました。携帯電話の電波の届きにくい中、泊り組と通い組とで何度も連絡を取り合い、情報や知恵を補い合いながら、当日を迎えました。
森の家入り口からの街灯には、北川純・作のお花風船を道案内代わりに飾り、実行委員の手づくりによるメイン看板も設置して、いよいよ開始。本郷台駅からのシャトルバスに乗って、次々と参加者が来場しました。     〔松本光世〕




現代アート作品展示<ふれあい工房>

a.北川純「エアハート」

美術家・北川純による作品「つながるハート」シリーズは、栄区の自然や環境からインスピレーションを受けて制作されたものです。
7月のプレイベント1では、本郷台駅前のキャンドルナイトの会場で、7本の竹に無数のハート型の灯が揺れた「竹のキャンドル」。
8月のプレイベント2では、子どもたちがデザインして型絵染めしたTシャツと、北川純デザインによるハートのスタッフTシャツを着た風船が、あーすぷらざのアトリウムにたくさん浮かんだ「風船Tシャツ」。
10月のプレイベント3では、いたち川と本郷台駅前に出現した不思議な物体から、いつもとちょっとちがう空が見えた「ハートの風穴」。
そして11月のメインイベントで、上郷・森の家のふれあい工房の中に展示されたのが、「エアハート」。大小2体の半透明の人形から、呼吸の間隔で低い息のような音が聞こえ、心臓部分が同じリズムで赤く点滅しています。これまでのシリーズでは、ハートの形がどこかにありましたが、今回のハートは「心臓」そのものを表しています。
不思議な音と光に、子どもも大人もまずびっくりして立ち止まり、次に近くに駆け寄って、そーっとさわってみたり、不思議そうに見上げたり、音や光の元を探し当てて納得したり…その後、みんな笑顔になります。このちょっとした驚きと笑顔が、北川作品から引き出され、栄区周辺のそれぞれの家庭や地域へと広がっていくことを願う展示空間でした。

b.生意気によるインスタレーション

ニュージーランド生まれのデイヴィッド・デュバル=スミスと、イギリス生まれのマイケル・フランクによるクリエイティブユニット「生意気」は、グラフィックを中心に、ハードなゴスペルミュージックや大工仕事、ガーデニングなど、持ち前の遊び心を活かして幅広く活動しています。今回は、上郷や鎌倉の生きた植物を使った作品を展示しました。さりげなく虫が描かれた葉っぱ、電飾、ユーモラスな人形・小物たちなど、さまざまな素材がみるみるうちに関連づけられ、ひとつの作品になりました。そばに置いてあった北川作品のお花風船をひとつ「使ってもいいですか?」と作品の中に採り入れたりもしました。 

子どもたちは、天井まで届く植物やきらきら光る電飾を見上げてから、小さな人形や葉っぱの虫などを発見したり、作品の前に無造作に置かれたバルーンと空気入れを見て「風船、もらってもいいですか?」「自分でふくらませてもいいですか?」と尋ね、「どうぞ」と答えるとうれしそうに手にしたりと、自然な形で参加していました。 〔a.b. 松本光世〕

現代アートワークショップ<ふれあい工房>

a.北川純エアハート制作&体験ワークショップ

プロのアーティストと地域で暮らす方たちとが、直接ふれあったり、作品を通して刺激を受けたりする機会を…という趣旨で行なわれた体験ワークショップには、幼児から大人まで、さまざまな人が熱心に参加していました。
北川さんの指導のもと、真剣な表情で取り組むのは、子どもも大人も一緒です。

ビニール袋を切ったり貼ったり、いろいろ工夫して組み合わせ、サカナ・ゾウ・ウマなどの形を作ります。そして、できあがった作品に、北川さんがドライヤーで風を送ると、本当に命が吹き込まれたかのように、ふくらんで動き出します。その瞬間、子どもも大人も「やった!」という笑顔になりました。
普段なかなかできないプロのアーティストとのふれあいが、心に残る体験となり、斬新な発想やユーモラスなアイデアが、日々の生活を豊かにするヒントになれば…と願いました。 

b.つながるハート「竹のキャンドル」ワークショップ

7月に本郷台駅前のキャンドルナイト会場に登場した「竹のキャンドル」は、その後、上郷・森の家のロビーにも飾られていました。この作品は、北川純さんが「栄区の竹を使って」と考えたアイデアに、さかえさとやまの会やSELP・杜の皆さんたちのご協力が加わってできたものです。

今回は、その竹を好きな長さに自分で切り、上郷の小枝や葉っぱ、植物入りの和紙や紙ヒモなどと組み合わせて、竹のオブジェにして持ち帰っていただくという企画です。生まれて初めてノコギリを使うという子どもは、顔を真っ赤にして竹を切り、満足げでした。和紙の衣装に包まれて、またちがう表情になった竹が、いろんな所へもらわれていきました。 

c. つながるアート100円ワークショップ

アーティストの作品から受けた刺激をもとに、誰にでも気軽に手軽にできるアート体験ワークショップを、身近な素材を使って行いました。「つながる小石」「つながるみかん」「つながる紙ヒモ」「つながるキラキラ」「砂の宇宙〜空と海」など。絵から飛び出してきた本物のみかんを食べて、その皮でアートする「つながるみかん」には、北川さんの繊細で個性的な作品の隣に、子どもの大胆でほほえましい作品が並んでいたりします。       
たまたま室内にあったロッカーに、小さなマグネット片を1人1本ずつつなげていくという「つながるマグネット」には、200人位の方が参加し、不思議なアートができました。
「日常の中でちょっとした非日常を楽しむ」、そんなアートとのつきあい方や魅力を伝えることができたら…との願いをこめて行なったワークショップでした。  〔a.b.c 松本光世〕

音楽ワークショップ「つながる音リズム広場」<ミニドーム>

色々な音の出る様々な楽器(主に打楽器)を、見て・聴いて・触ってもらい、どのようにして音を出すか、どう扱って奏するのかを一緒になって体験してみる参加型のワークショップを開催しました。
まずは振って音の出る楽器(シェイカー・マラカス・タンブリン等)、擦って音を出す楽器(ギロ・カバサ等)、叩いて音の出る楽器(拍子木・カウベル・太鼓類等)と一つ一つ楽器を紹介しながら、一緒に鳴らしてみました。次に竹で作られた楽器(アンクルン・バンブーブロック等)を披露して、音の素晴らしさを共感しました。その次はドラムカンから作られたスチールパンという楽器を紹介し、一緒に演奏してみました。最後にアフリカの太鼓ジャンべをアフリカンドラムグループ「はち」の皆さんにより紹介し、他のすべての楽器も加え、会場の方々全員で大合奏をして終了しました。
参加した方々は幼児からお年寄りまで幅の広い層でしたが、扱いが簡単ですぐ音の出る楽器に大変興味を持ち、みんな生き生きと合奏に加わっていました。一緒に音を、リズムを楽しむことを実感したと思います。このあとドーム前広場においての「はち」さんによるライブは圧巻でした。
このイベントをこれからも続けて開催し、参加者が一緒になって‘音楽をする‘楽しさ喜びを伝え合っていきたいと願っています。〔三縄公一〕

染色ワークショップ「世界に一つ私色のバッグに染めよう」<バーベキュー場>

玉葱の皮での染色は一般によく知られる方法ですが、今回は屋外のバーベキュー場で薪や炭で火を起こし、火加減もままならない野趣溢れるアクシデントも想定内のチャレンジとなりました。参加者は子供から大人まで延べ約70名。
作品は綿のエコバッグとTシャツ。作業工程は輪ゴムで自由に絞りを入れ(デザイン)煮出した玉葱の染液に約20分間、茶褐色に染まります。一度水洗いしてから媒染液で好みの色に染色します(色止めも兼ね)。媒染液のアルミは黄色に、チタンはオレンジ色に、アルミさらに鉄媒染へと重ねると渋い緑色に変化します。それぞれの工程の微妙な時間や液の濃さの違いが色合いの変化、面白さとなり個性豊かな作品に仕上がりました。輪ゴム絞りに熱中する姿、色の変化に引き込まれる感性は染色の醍醐味でしょう。木々の間で風に揺れる作品は森のアートになりました。〔栗原俊子〕

フードワークショップ「森のピクニック」<バーベキュー場>

「森のピクニック」は、誰もが身近に行っている"食べる"という日常的な行為を、普段とはちょっと違う感覚で味わいながら、新たな発見を楽しむ参加型のアートです。
栄区で採れる食材を使って、アーティストや料理人、主婦や会社員の方たちにエディブル(食べられる)アートワークショップを考案して頂きました。
青空市場のような雰囲気の中で10のワークショップが並び、それぞれのブースで参加者が自ら調理や盛りつけをし、創作の過程(調理)と結果(見た目や味)を楽しみました。ワークショップの他に、アーティストの作品やデコレーションによって、来場者は楽しい時間を過ごしました。
☆ワークショップ例「地層ごはん」〜ドゥイ(他はプログラム参照)ワイングラスに色とりどりのごはんとおかずを地層の様に詰め込みます。食べ物で出来た、カラフルな地層の断面を観察して見た目を楽しんだ後は、発掘調査をして味を楽しみます。〔轟岳/ドゥイ〕

大型紙芝居<ドーム前広場&火の間>

自分で製作した絵本を紙芝居として作り直し、移動式の紙芝居の屋台で、役者さんと和太鼓演奏者と一緒に絵と音楽と演技を融合させた、親子で楽しめる朗読劇を公演しました。
昨年、絵本新人賞をいただいた「花火の夜に」をはじめ、「カッパ沼のハス」、「すいすい さらら いずみちゃん」等、三作品を公演しました。会場は青く晴れ渡った空の下と、みんなで火を眺める『火の間』という素晴らしい会場で公演できた事が大変嬉しかったです。
また今回の公演はラゾーナ川崎プラザソルで公演している市民文化パートナーシップかわさきの顕彰事業2008を受賞した朗読劇『えほんをよむ』の紙芝居バージョンになります。
今回はただの紙芝居ではなく、役者さんのセリフと和太鼓の生演奏という効果もあり、子供達が真剣な眼差しで見てくれて、そして親子で物語について話合っくれて、コミュニケーションを取ってくれた事。また、『紙芝居』という古風なワークショップだったので、幅広い世代の方々に見ていただけた事。特に子供達の反応は本当に素直で、今後の作品に繋げようと思いました。子供達は僕の大先生です。
学校や公共施設などでの公演、そして何よりも親と子供が一緒に楽しめる(コミュニケーションできる)場所を作っていければな、と思っています。また、子供の心にずっと残ってくれるような、登場人物や物語の作品(絵本)を制作して行ければな、と思っています。 〔佐々木貴行〕

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音楽ライブ&パフォーマンス<ミニドーム>

国内外で活躍するアーティストを迎えての音楽ライブ。
逗子出身で日本におけるヒップホップの先駆者であり第一人者として活躍する高木完。シュールでナンセンスなコント的なパフォーマンスで注目をあつめる鉄割アルバトロスケット。そして日本を代表するパンクバンド・BOREDOMSの女性ドラマーYOSHIMIとシタール奏者ヨシダダイキチによるサイコバブには、ギタリスト・プロデューサーとして世界的に活躍するジム・オルークも急遽参加。
クリエイティブユニット生意気による照明とVJが、幻想的な会場を演出しました。
〔瀬藤康嗣/ルートカルチャー〕

映画&アーティストトーク<森のホール>

映画とトークでは、キム・スンヨン監督をゲストに招き、中国雲南省の少数民族の衣装を紹介するドキュメンタリー『雲南カラーフリー』を上映、音楽を担当したのは、同じ日の夕方に行われるライブのYOSHIMIとヨシダダイキチら。
ほかには、菊地周監督の、土の中の生物を通し自然を感じる『根の国』、世田谷で伝統農業を営む大平農園を舞台にした『みんな生きなければならない』を上映。ゲストには大平農園を取材した、瀬戸山玄を招き、上映一ヶ月前の2008年10月3日に永眠した大平博四氏を追悼する企画となりました。
私たちの生活につながっている、土・野菜・衣装、ミクロから世界まで一気に想像力を広げることができました。
〔墨屋宏明/ルートカルチャー〕

歴史の海底を巡る旅 鎌倉・上郷マップ<鎌倉から上郷・森の家>

上郷のあたりは、160万年前には海底であり、また明治時代までは鎌倉郡の一部でした。そんな歴史的な背景を踏まえながら、鎌倉から旧金沢街道や朝比奈切り通しを抜けて上郷へと至る地図を制作しました。
イベント当日にはその地図片手に鎌倉から上郷まで実際に歩くツアーを開催しました。当日は天候にも恵まれ、鎌倉時代以来の陸路の要衝であり多くの人々が行き交ったという朝比奈切り通しの往時に思いを馳せながら、鎌倉から会場となる上郷・森の家まで約3時間かけて歩きました。
〔瀬藤康嗣/ルートカルチャー〕